世界大百科事典(旧版)内のラテン帆の言及
【帆船】より
…そこで一つのくふうとして,帆の上辺を支える横木(ヤード)を傾けて風上になる縁を短くすることが行われた。こうしてラテン帆(ラテンセール)が生まれ,短い縁は消えて三角帆になったのも多い。この帆では短い縁をいつも風上側(船首側)に突き出すから,右からの風と左からの風では風を受ける帆の面が裏表逆になる。…
【舟∥船】より
…それまで独自の発達を続けてきた地中海の船と北欧の船の間に技術交流と混血が起こり,新しい型の航洋帆船が生まれ,ヨーロッパ人が世界の海を制する基礎ができてくる。12~13世紀,1本マストの横帆船に乗って地中海に入ってきた北欧人たちは,そこの船がみなまったく見慣れない帆を張っているのを見てそれをラテン帆(ラテンセール)と呼んだ。それは大きな三角帆で,その斜辺はマストにつるした長い棒(ヤード)で支える。…
※「ラテン帆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」