ランシング,S.(読み)らんしんぐ

世界大百科事典(旧版)内のランシング,S.の言及

【コロムビア映画[会社]】より

…70年代に入ってから業績は急激に衰退していったものの,SFスペクタクル《未知との遭遇》(1977)やアカデミー作品賞の《クレイマー,クレイマー》(1979)などの大ヒットによって復活のきざしを見せた。しかし,これらの作品の企画,製作に加わっていたシェリー・ランシングが80年には20世紀フォックスに引き抜かれ(彼女はハリウッド史上初のメジャー会社の女社長として迎えられ,1982年まで就任),不況時に強力なコングロマリットに吸収された映画会社の例にもれず,82年の初め,本格的に娯楽産業へ進出したコカ・コーラ社に買収され,以後〈コカ・コーラ=コロムビア〉社として継続している(その後,89年に日本のソニー社が買収)。【柏倉 昌美】。…

【20世紀フォックス[会社]】より

…56年に独立プロデューサーに転じて《史上最大の作戦》(1962)などを製作したザナックが62年から復帰して社長になったのもそんな事情からであり,その後《サウンド・オブ・ミュージック》(1965)が映画史上の記録的なヒットとなり,《猿の惑星》(1968)といったヒット作もつづいたが,過信にもとづいた大作主義による《ドリトル先生不思議な旅》(1967),《スター!》(1968)が惨敗し,《パットン大戦車軍団》《M》(ともに1970)といったヒット作があったにもかかわらず,70年には7700万ドルの欠損を記録,71年にはザナックが引退し,不況のなかで首脳の追放と交代がつづいた。その間,テレビ映画を製作し,また《フレンチ・コネクション》(1971),《ポセイドン・アドベンチャー》(1972),《タワーリングインフェルノ》(1974),《オーメン》(1976),《スター・ウォーズ》《愛と喝采の日々》《ジュリア》(ともに1977),《結婚しない女》(1978)などのヒット作が生まれ,80年にはハリウッド史上初めての女社長として女優出身のシェリー・ランシングSherry Lansingが君臨し,《スター・ウォーズ 帝国の逆襲》(1980)などを製作して大ヒットを飛ばしたが,メジャー各社が大資本の配下におかれているなかでコングロマリットに吸収合併されずに〈プライベート・カンパニー〉(株主数が50人を超えず,株式が一般公開されていない会社)として孤軍奮闘してきた20世紀フォックスも,81年4月には,アメリカの石油王マービン・デービスに約8億ドルで〈身売り〉してユナイテッド・テレビジョン社に合併され,シェリー・ランシングの辞任ののち,83年1月,《ゲッタウェイ》や《大いなる勇者》(ともに1972)などの独立プロデューサー,ジョー・ワイザンJoe Wizanが社長に任命された。【柏倉 昌美】。…

※「ランシング,S.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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