世界大百科事典(旧版)内のリキニウス=セクスティウス法の言及
【ラティフンディウム】より
…こうして土地問題は,ローマ社会において最大の重要性を帯びた問題となった。すでに前367年のリキニウス=セクスティウス法によって,公有地の占有は最大限約125haまでとされていたが,この規定は有名無実化した。前133,前123年にそれぞれ護民官に就任したグラックス兄弟は,公有地占有の制限を復活させて中小農民の再建をはかろうとしたが,大土地所有者の一派によって倒され,結局この運動は失敗した。…
【ローマ】より
…この法律で貴族と平民の間の身分闘争は終結したが,それまでに十二表法の制定(前451‐前450)やさまざまな法律によって平民の立場はしだいに上がってきていた。とくに前367年のリキニウス=セクスティウス法は重要で,この法によってこれ以後2人のコンスルの1人は必ず平民たることとされ,平民に最高の政務官への道が開かれたのであった。しかし実際にコンスルに就任したのは平民の最上層の家柄に限られ,これ以後は旧来の貴族ではなく,コンスルを出す平民の最上層と貴族から成る名門(ノビリス)という新しい支配層が共和政末期までローマの政治を支配した。…
【ローマ】より
…この法律で貴族と平民の間の身分闘争は終結したが,それまでに十二表法の制定(前451‐前450)やさまざまな法律によって平民の立場はしだいに上がってきていた。とくに前367年のリキニウス=セクスティウス法は重要で,この法によってこれ以後2人のコンスルの1人は必ず平民たることとされ,平民に最高の政務官への道が開かれたのであった。しかし実際にコンスルに就任したのは平民の最上層の家柄に限られ,これ以後は旧来の貴族ではなく,コンスルを出す平民の最上層と貴族から成る名門(ノビリス)という新しい支配層が共和政末期までローマの政治を支配した。…
※「リキニウス=セクスティウス法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」