リゲッリ,G.(読み)りげっり

世界大百科事典(旧版)内のリゲッリ,G.の言及

【イタリア映画】より

…イタリア映画史の研究家エットレ・マルガドンナは,ファシズム時代に作られた500本に余るイタリア映画のうち,〈100%ファシスト映画〉といえるものはこの《シピオネ》を筆頭にせいぜい4,5本しかなかったと断じているが,むしろそれほど〈国策〉に協力する体面づくりの作品がよきにつけあしきにつけ多かったということになろう。 国策映画とともに,1930年代のイタリア映画の主流になったのは,トーキー以後のポピュラーなカンツォーネを主題歌にした軽い歌謡映画(トーキー映画第1作が作られたのは1930年,大ヒットした主題歌〈愛のカンツォーネ〉で知られるジェンナーロ・リゲッリ監督《愛の唄》であった)の流れに,姦通のメロドラマの味とエロティックな笑いのセンスをまじえた軽い喜劇(サロンや寝室の白い電話機を小道具にして物語が展開するので,〈白い電話機映画〉と呼ばれた一種の現実逃避映画)であった。戦後も歌うコメディ(カンツォーネの女王,ミーナが特別出演したドメニコ・モドーニョ主演の《歌え!太陽》(1960)やトニ・レニス主演の《サンレモ乾杯》(1962)等々)を盛んに作ったマリオ・マットリ監督らがその一派から出た。…

※「リゲッリ,G.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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