リポフスチン(読み)りぽふすちん

世界大百科事典(旧版)内のリポフスチンの言及

【老化】より

…高齢になって神経細胞が減っても機能が保たれるのは,失われた神経細胞の機能を補う樹状突起の末端の増加などの代償機能が脳にあり,シナプスに可塑(かそ)性があるためであるが,老化した神経細胞ではこれらの余裕もあまりなく,わずかな身体や環境の状態の変化で機能しなくなる。老化した神経細胞では細胞質に褐色のリポフスチンlipofuscin(老化色素)の沈着がみられ,また病的状態では異常な繊維タンパク質が出現するアルツハイマー原繊維変化がみられる。リポフスチンは,細胞の生存に重要な代謝過程で生じた有害なフリーラジカル,過酸化脂質などを処理した不活性物質と考えられ,酸化還元反応の活発な細胞に多いが,沈着量が多くなると物理的に細胞の機能が障害される。…

※「リポフスチン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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