七部伎(読み)しちぶぎ

世界大百科事典(旧版)内の七部伎の言及

【音楽】より

…こうして6~8世紀の中国の宮廷では実に国際的な音楽が享受された。そこでは胡楽と俗楽から代表的なものが選ばれて七部伎が制定され,公式の宴饗楽として用いられた。これが後に九部伎に,そして十部伎に拡大されるが,その一部が奈良・平安期の日本へ伝来し,日本の雅楽となった。…

【雅楽】より

…南北を統一した隋朝(581‐619)は雅楽の復興をはかったが,西域楽が宮廷で重視されたために,古制の雅楽は発展しなかった。西域系,朝鮮系の諸楽に中国俗楽を加えた七部伎,のちの九部伎および唐初に完成された十部伎は公式の宴饗楽として用いられたが,雅楽の範囲には入らない。しかしこのころ,楽官鄭訳(ていやく)(540‐591)は西域の七調に基づき,七声がそれぞれ主音となって七つの音階(七調)をなし,七調が十二律によって八十四調を生ずるという理論を想定し,これは唐代の雅楽にとり入れられた。…

【十部伎】より

…中国,唐朝の宮廷の饗宴の際に行われた宴饗楽の上演様式名。初め隋の文帝のとき六朝以来の俗楽と外来音楽のうち7種を取って七部伎を組んだ。俗楽系の清商伎,文康伎,亀茲楽の要素をふくむ国伎,西域楽系の亀茲(クチャ)伎,安国(ブハラ)伎,天竺(インド)伎,朝鮮楽系の高麗(高句麗)伎がそれである。…

※「七部伎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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