《三文の知恵》(読み)さんもんのちえ

世界大百科事典(旧版)内の《三文の知恵》の言及

【グリーン】より

…それ以外にも《パンドストー》(1588)や《メナフォン》(1589)など抒情的な小曲をちりばめた牧歌的ロマンスを書き,また窃盗・詐欺百般の手口を克明に描いた風刺譚や対話編のシリーズをものして人気を博した。その一つ《三文の知恵》(1592)は〈成り上がり者〉シェークスピアに関する言及で有名。晩年に筆を執った数編の劇作品のうち,魔術を主題とする幻想的な恋愛喜劇《修道士ベーコンと修道士バンゲー》(1589ころ),および道徳劇的史劇とロマンスをないまぜにした劇中劇仕立ての悲喜劇《ジェームズ4世》(1591ころ)は,構成の弱さにもかかわらず,その甘美な抒情性と魅力的な女性像によって,シェークスピアのロマンティック・コメディにも影響を与えたと考えられる。…

※「《三文の知恵》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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