世界大百科事典(旧版)内の三稿の言及
【書】より
…唐の中ごろに出た顔真卿は,王羲之の書を十分修得したうえで,張旭,懐素らとも親しく交わり,豪毅にして生命感のあふれる書風を打ち出し,宋以後の革新的な書を生み出す大きな原動力となった。その代表作に,楷書の《多宝塔碑》《麻姑仙壇記》《顔氏家廟碑》などがあり,行草の《祭姪文稿》《祭伯文稿》《争坐位帖》はとくに有名で,三稿と呼ばれている。顔真卿より少し前に,李邕(りよう)(678‐747)が王羲之の書風を学んで多くの行書碑を書き,また顔真卿以後では,柳公権が顔真卿の書を受けついで,さらに勁媚な書風を築き,当時の貴族社会にもてはやされた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」