世界大百科事典(旧版)内の上方為替の言及
【為替】より
…江戸・大坂間の貸借相殺・差引である。大坂ではこれを〈江戸為替〉,江戸では〈上方為替〉といい,支払日は通常振出日より10日以上を例とする。なかには到着払いの手形もあり,また〈無代為替〉といって,まったく無利息で3000~5000両まで貸越しするものもみられた。…
【手形】より
…当時の大坂は消費市場江戸への物資移送により,つねに江戸に対し貸勘定になっており,諸藩の大坂廻米による払米(はらいまい)代金の江戸藩邸への送金はその貸勘定をもって決済された。こうした大坂,江戸との関係から取り組まれた為替には,送金為替(上方為替,為登(のぼせ)手形)と逆為替がある。前者は武家,商人を問わず,両替屋が平素懇意にしている者から上方(京都,大坂)へ送金を依頼されたとき,両替屋が上方から江戸へ下す為替(江戸為替)の心当りがあればそれに応ずる為替である。…
※「上方為替」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」