不特定容量(読み)ふとくていようりょう

世界大百科事典(旧版)内の不特定容量の言及

【多目的ダム】より


[容量配分]
 その河川全体の治水計画の中で,貯水池と河道が負担する比率がまず計画され,その後貯水池の負担する割合に応じて各ダム貯水池に洪水調節容量が割り当てられる。洪水調節容量以外は利水容量と不特定容量のために貯水池容量が確保される。不特定容量とは,流水の正常な機能維持のための容量とされ,その内容としてはダム下流にすでに存在している既得水利の確保および舟運,漁業,景観,海水の遡上による塩害の防止,河道周辺の地下水位の維持,流水の清潔の維持などさまざまな要因を総合的に考慮して定めることとなっており,新規利水開発よりも優先的に考えるべきものである。…

※「不特定容量」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」