世界大百科事典(旧版)内の世界軸の言及
【木】より
…人類の文化のあらゆる時代,あらゆる地方にわたってその例を見るが,要約すればこれらは中心軸,生命と豊饒(ほうじよう),元祖的イメージに大別することができよう。
[中心のシンボル]
樹木は,根が地下に張り,枝が天空に伸びるために,多くの民族の文化の中で,地と天空をつなぐ宇宙軸(世界軸)axis mundiと考えられた。エリアーデは,これを〈中心のシンボリズム〉と定義している。…
【杖】より
…インカ帝国の始祖伝説には,初代の王が黄金の杖を投げて,都とする土地を探した話がある。このような杖の神秘的力は,天地を貫く世界軸という思想に由来するのであろう。樹木は世界軸の象徴であり(世界樹),その木から作る杖が,世界軸を伝わって地上に及ぶ超自然的力を備えているとして信仰されるのである。…
※「世界軸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」