世界大百科事典(旧版)内の中心暗点の言及
【クロロキン網膜症】より
…とくに黄斑部に強い変性がみられることが多い。通常,夜盲症(鳥目)で始まり,しだいに中心暗点が出現し,拡大する。服用を中止してもなお進行する例もあり,発症や症状の程度は投薬量や投薬期間によるほか,個人差も大きい。…
【視神経】より
…この点が,乳頭浮腫との大きな違いである。視野の異常は多様であるが,通常中心暗点が検出される。低下した視力は,その後自然に回復することも多い。…
【視野】より
…網膜色素変性症や緑内障後期では,中心部の視野のみが残存する。また暗点の中でも,とくに視野中心部に生じたものを中心暗点central scotomaという。中心暗点がある場合,視力の低下を伴っていることが多く,主として視神経炎のような視神経疾患によって起こるものと,中心性網膜炎のような黄斑部の網脈絡膜疾患によって起こるもの,の二つに大別される。…
【中心性網膜炎】より
…日本ではポピュラーな眼の疾患で,女子の3~5倍の頻度で40歳前後の男子の片眼に好発する。比較的急速(1~2日)に軽い視力低下が起こり,中心が暗い(中心暗点central scotoma),小さく見える(小視症micropsia),ゆがんで見える(変視症metamorphopsia)などの症状を訴える。眼底中心部に円形の浮腫が生じ,そこに漿液がたまって網膜が浮き上がるために起こる。…
【目∥眼】より
…視野は網膜から大脳後頭葉のどの部位に障害があっても異常を生じうるが,網膜の視細胞の杆状体の障害では視野の周辺が狭くなり,これを視野狭窄(きようさく)という。錐状体の障害では視野の中心部が見えにくくなり,中心暗点という。視交叉(しこうさ)およびそれより上の視覚路の異常では視野の半分が見えなくなり,これを半盲という。…
※「中心暗点」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」