中村仲蔵(初世)(読み)なかむらなかぞう

世界大百科事典内の中村仲蔵(初世)の言及

【歌舞伎】より

…洒落本,黄表紙,川柳など〈通(つう)〉を理想とする質の高い文芸が展開するのもこの時期で,都市の消費生活のゆとりを反映しておおらかでのんびりした歌舞伎の作劇,芸,演出が喜ばれ,いわゆる天明歌舞伎が開花する。作者では初世桜田治助,役者では初世中村仲蔵が天明歌舞伎を代表する。治助の作品は伝統的な江戸歌舞伎独特の作風を洗練・発展させたもので,全体にはなやかなムードに包まれ,洒脱で機知に富んでいる。…

【座頭】より

…座頭役者の子が親の名跡(みようせき)を継ぎ,あるいは高弟が師匠の名跡を継いで,座頭となる場合が多かった。それだけに,下級の役者から出世して,実力だけで座頭の地位につくのは至難の業で,初世中村仲蔵,4世市川小団次らは,その稀有な例。立女方(たておやま)を指して〈女方の座頭〉と呼ぶことはあった(《三座例遺志(さざれいし)》)が,原則として女方は一座の座頭にはならなかった。…

【自伝】より

… この点注目に値するのは,日本の自伝的伝統の根深さとその特質である。早くも平安朝に女流日記という形の優秀な自伝の輩出を見たばかりか,江戸時代にも山鹿素行,新井白石,松平定信などの武士をはじめ,町人学者の鈴木牧之,歌舞伎俳優の中村仲蔵,放浪僧の金谷上人など,幅広い階層にわたる自伝の輩出がみとめられる。しかも,ヨーロッパの自伝と異なり,その多くは,宗教,政治の色彩は希薄で,私生活に密着し,日常性が強い。…

【所作事】より

…振事は,歌舞伎舞踊の動きが物真似的な〈振り〉にあることから,また景事はとくに上方で,道行の景色を舞うことからいう。享保から宝暦期(1716‐64)に初世瀬川菊之丞,初世中村富十郎によって女方芸として洗練され,安永・天明期(1772‐89)には9世市村羽左衛門,初世中村仲蔵ら立役が進出し浄瑠璃所作事の隆盛をみ,また文化・文政期(1804‐30)に至って〈兼ねる〉役者の3世坂東三津五郎,3世中村歌右衛門らがいくつもの役柄を続けて踊る変化(へんげ)物を流行させた。所作事の上演には,花道,本舞台に所作舞台を敷き,出語り,出囃子となることがある。…

【月雪花寝物語】より

…歌舞伎役者初世中村仲蔵の自伝的随筆。成立年不詳。…

【仲蔵狂乱】より

…長唄。1784年(天明4)11月江戸桐座で,初世中村仲蔵の出羽郡司小野良実により初演。本名題《狂乱雲井袖(きようらんくもいのそで)》。…

【日本舞踊】より

… 享保から宝暦(1751‐64)には,初世瀬川菊之丞と初世中村富十郎が《無間の鐘(むけんのかね)》《石橋(しやつきよう)》《娘道成寺》などの名作を生み,女方舞踊を完成させた。また従来の長唄の伴奏以外に豊後節系の常磐津節・富本節,おくれて清元節など劇場音楽が発達し,物語的な舞踊劇の浄瑠璃所作事が完成,同時に演者も立役や敵役にまで広がって,初世中村仲蔵による《関の扉(せきのと)》《戻駕(もどりかご)》《双面(ふたおもて)》の作を生んだ。江戸後期には3世中村歌右衛門,3世坂東三津五郎を中心に変化物の上演が盛んになり,バラエティに富んだ小品舞踊の曲を組み合わせて,早替り,引抜きなどの技法によって1人で何役も踊り分けた。…

※「中村仲蔵(初世)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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