世界大百科事典(旧版)内の中野馨の言及
【神経系】より
… 人間の記憶に特徴的な連想機能をもった神経回路も,自己組織によって構成することができる。中野馨は,神経回路に二つの入力パターンA,Bを同時に,繰り返し与え,そのつど,(2)に従ってシナプス結合を強化すると,神経回路の自己組織化が進み,Aなる入力からBなる出力の得られることを示した。この回路はアソシアトロンAssociatronと呼ばれている。…
【ニューラルコンピューティング】より
…人間の記憶は,現在のコンピューターの記憶とは全く異なり,不完全で断片的な部分情報から記憶の全容を想い出したり(自己想起),ある内容から関連する他の内容を想い出したり(相互想起)することができる。このような連想記憶の数学モデルが,1970年代から中野馨,コホーネンT.Kohonen,アンダーソンJ.A.Anderson,甘利俊一らによって提案されてきた。 自己想起は,想起パターンがネットワークダイナミクスの安定平衡状態や安定不動点であるようなフィードバック型ニューラルネットワークにより,また相互想起は,想起をトリガーする入力パターンを出力想起パターンへ変換するフィードフォワード型ニューラルネットワークによっておのおの実現される。…
※「中野馨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」