世界大百科事典(旧版)内の中附駑者の言及
【今市[市]】より
…宿の町並みの北側に文明年間(1469‐87)の開基と伝えられる如来寺があるが,その門前集落などが移ったのではないかと考えられる。将軍はじめ諸大名,公家,庶民の日光参拝,遊覧などでにぎわうとともに,会津方面の山村からは炭や木材などを,駄賃稼ぎ馬(中附駑者(なかつけどちや))で送り出してくるなど,地域の商業の中心地となった。17世紀中ごろ,日光山領の中心として,御蔵(米倉)が建てられ,穀屋も多かった。…
【ウマ(馬)】より
…奇蹄目ウマ科ウマ属の哺乳類。現世のものはウマ科ウマ属しかない。ウマ属には,ウマ亜属(プシバルスキーウマ,家畜のウマおよび絶滅したターパン),アジアノロバ亜属(オナジャー,キャン),グレビーシマウマ亜属(グレビーシマウマ),シマウマ亜属(サバンナシマウマ,ヤマシマウマ,絶滅したクアッガ)と,それらと古く分かれたロバ亜属(アフリカノロバと家畜のロバ)がある。北アメリカ起源であるが,現代では野生種はアジア,アフリカにだけ分布する。…
【馬子】より
…馬を使って人や物資を運ぶことを業とするもの。馬追い,馬方などとも言う。馬背によるもので,馬車を扱うものは〈御者〉と呼んで区別する。古代・中世においては馬子を専業とするものはまれで,農民が行うことがほとんどであった。専業者の活動が盛んになるのは中世後期で,近江や大和などの馬借(ばしやく)と呼ばれるものである。近世に入っても,江戸幕府が車両の使用を禁止したため馬車は使用されず,専門の馬背輸送業者が各地に出現した。…
【輸送】より
…人や物の移動を指して交通という場合も多いが,ここでは主として,人や物資を人力を含めた運搬手段によって移動することを運輸,輸送として扱い,世界の古代より近代に至る歴史形成において日本,中国,ヨーロッパ,中東を例としながら,輸送がそれぞれの地域でどのように営まれてきたかについて述べる。それはとりもなおさず,各地域の歴史展開の全体像と分かちがたく結びついたものであり,輸送路,輸送手段,輸送業などのありようにかかわってくる。…
※「中附駑者」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」