…村上天皇皇子具平(ともひら)親王より出た村上源氏で,内大臣久我通親の子大納言通方を始祖とする堂上公家。家格は大臣家。2代通成,4代通重,5代通顕,8代通守など,勅撰集入集の歌人が輩出したが,その後も近世初頭の通勝・通村父子など歌人として著名である。6代通冬の日記《中院一品記》,10代通秀の日記《十輪院内府記》のほか,近世歴代の家記も多く残り,京都大学に所蔵されている。また通勝は古典にも造詣が深く,細川幽斎の委託をうけて《源氏物語》の注釈書を集成した《岷江入楚(みんごうにつそ)》55巻を著している。…
※「中院通方」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」