世界大百科事典(旧版)内の九畳篆の言及
【篆刻】より
…そしてそれは私印と官印とで相反する二方向をとり,私印は実用を優先して判読しやすくするため,文字は篆書ばかりでなく,隷書,楷書,さらに行書,草書まで使用されるようになった。一方,官印は宋以後になるとより鮮明になるが,印影に権威を帯びさせ,偽造を防ぐために大きさは方寸(3cm四方)から方2~3寸に変わり,文字は筆画が屈曲折畳する九畳篆と呼ばれる繁密な書体になった。 宋代には金石学が非常に発達し,そのころさかんに出土しだした古銅器とともに古印の研究が始まった。…
※「九畳篆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」