世界大百科事典(旧版)内の乳合せの言及
【乳母】より
…擬制的親族のうち,哺乳にもとづくものに乳母がある。古代オリエント,古代ギリシア,ローマ,中世ヨーロッパ,カフカス,西アジア,インド,中国,朝鮮,日本,マレー,ポリネシア,古代インカに分布していた。この分布からみて古代文明とその周囲に特徴的な制度である。しかも乳母は王族や支配者,貴族のところで行われるのがふつうで,たとえばイギリスでは,王族や上流階級ではビクトリア時代にいたるまで,子どもを哺育させるのが習慣だった。…
【乳】より
…成分の異なる他の哺乳類の乳汁(おもに牛乳ではあるが)は,雑食が可能になってから与えられるべき食品である。牛乳人工栄養【沢田 啓司】
【文化史】
日本にはかつて,出産直後の母乳である初乳を〈新乳(あらちち)〉といって捨て,かわりに他の乳児の母親から乳をもらう〈乳合せ〉という風習があったが,感染の機会にもなるので,〈乳合せ〉には通過儀礼としての社会的意義はあるとしても,医学的には有害無益である。J.J.ルソーは乳母(うば)にゆだねずに子を母乳で育ててこそ,親子と夫婦のきずなが固くなり,家庭生活が魅力あるものになると強調した。…
【乳つけ】より
…最初の母乳はアラチチ(新乳)といって,よくないとして与えず,また母乳の出も悪いので,生後2日間くらいは他人の乳を用いる風習が昭和10年ころまでひろく行われていた。生児が男なら女児をもつ人,女なら男児をもつ人にたのむ場合が多く,チアワセ(乳合せ),アイチチなどとよんでいる。チアワセをするとじょうぶに育つ,縁組が早いなどという。…
※「乳合せ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」