世界大百科事典(旧版)内の二命名法の言及
【学名】より
…また,命名の出発点も植物と動物とで異なり,植物の場合は分類群により,1753年5月1日以後のいくつかの時点を出発点に定めているが,動物の場合はすべて1758年1月1日が出発点になる。 種名species nameは二命名法(二名法)binomialsによる。すなわち,属名を名詞形で定め,その属名に種小辞(種小名)epithetを組み合わせることによって,個々の種を示している。…
【種】より
…生物の分類はさらに下って18世紀のC.vonリンネによって確立されたが,彼の場合も,一つ一つの種について長いラテン語による記載を与えていた。ただ,よく似た種の集りである属genusの名前に,種の長い記載のうちから特徴的な1語を選んで欄外にそれを示す方法をとったので,属名とその1語(これを種小名epithet,specific nameという)を組み合わせた種名の表記法(のちに二命名法binominal nomenclatureといわれるようになった)がしだいに使われるようになった。これにより種名の表記法が簡潔となり,おりからの探検の時代とあいまって,世界中の生物相の研究が促進されることになった。…
【リンネ】より
…またJ.P.deトゥルヌフォールの樹立した属の概念をとりあげ,種の名はすべて属名とこれを限定するラテン語の数語によってあらわしたが,その後,便宜のため限定のうちの1語をとって小名とした。これが学名のはじまりで,この方法は二命名法と呼ばれるようになった。これにより学名をただ一つ正名とし,他の呼名は異名とし,1種に1名と定めることになった。…
※「二命名法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」