世界大百科事典(旧版)内の五山官寺制度の言及
【室町時代美術】より
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[寺院建築]
足利尊氏・直義兄弟は禅宗のうち臨済宗を庇護し,国ごとに安国寺の設置,利生塔の造立を意図し,さらに五山を頂点に十刹・諸山の各住持位次を定め,禅寺の官寺化と中央集権的制度を発足させた。この五山官寺制度の下で国内各地に禅寺がつくられ,地方文化の振興に禅寺が大きい影響を与えた。禅寺は中国禅寺の風儀を移植することを理想とし,伽藍の構成や建築の様式に中国風を採用した禅寺特有のものを生み,他宗仏寺とのあいだの相違を著しく目立たせた。…
※「五山官寺制度」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」