井村恒郎(読み)いむらつねろう

世界大百科事典(旧版)内の井村恒郎の言及

【家族】より

…二重拘束説は〈分裂病の母は同時に少なくとも二つのオーダーのメッセージを表明する〉ので,その中に長くとどまると,他者のメッセージの弁別,メタコミュニケーションの認知などに欠陥が生じるとする仮説である。日本の井村恒郎(1906‐81)が独自の音調テストによって行った実証的研究もメタコミュニケーションにかかわるもので,患者自身より家族成員においてかえって思わしくない成績の出ることを示して注目された。 しかしながら,家庭という小社会のなかに分裂病の成因を求めようとするこの種の研究は1970年代に入り新しい展開力を失ったまま今日に至っている。…

※「井村恒郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」