ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説
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…もちろん,これらの文書は国王の絶対主義的権力から個人の権利を守護するためのものであって,近代の人権宣言の誕生に大きな影響を与えた。 近代の人権宣言は,18世紀の市民革命の過程において,まずアメリカ(バージニア権利章典,1776),ついでフランス(人および市民の権利の宣言,1789)で成立する。そこでは,人はすべてひとしく生命,自由,財産に対する生れながらの権利を有するという自然法思想に基づき,信教の自由,言論・出版の自由,人身の自由,財産権の不可侵などが国家以前の自然権として保障されている。…
…政教分離とは国家の非宗教性,宗教的中立性の要請,ないしその制度的現実化であり,これにより,宗教は公権力の彼岸に位置づけられ,〈私事〉として主観的内面性を保障される。
[歴史]
ヨーロッパにおいて政教分離は一回的できごとではなく,歴史過程のなかで徐々に進行したが,巨視的に見れば三つの画期を指摘することができる。聖職叙任権闘争,宗教戦争,およびフランス革命である。 中世世界においては,国家と宗教(キリスト教)の区別は未知の事柄であった。…
※「人および市民の権利の宣言」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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