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人権宣言 じんけんせんげんDéclaration des droits de l'homme et du citoyen

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

人権宣言
じんけんせんげん
Déclaration des droits de l'homme et du citoyen

人権をうたった宣言を広くいう場合もあるが,一般にはフランスの「人および市民の権利の宣言」 (1789) を指す。イギリスマグナ・カルタ (1215) や権利宣言 Declaration of Rights (1689) ,権利章典 Bill of Rights (89) などを経て,1776年近代的,体系的な人権宣言の起源とされるバージニア権利章典が採択される。

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知恵蔵の解説

人権宣言

人間が人間らしく生きていくために必要な基本的な自由と権利を明記し、それを尊重し保障することを宣言した文書。権利宣言と呼ぶこともある。人間が国家以前の自然状態においても不可譲の固有の権利を持つことは、1776年7月の米国独立宣言で表明され、続いて米国諸州の憲法の中にも採用された。しかしバージニア権利章典は、すでに同年6月12日に採択されており、人権宣言の先駆をなす。1789年8月26日、フランス革命を機に採択されたフランス人権宣言(人及び市民の権利宣言)も、その影響を受けている。その後に作成された諸国の憲法の中には、この人権宣言に相当する規定が多く含まれており、それらも広義で人権宣言として取り扱われている。当初は、各種の自由に対する国家権力の干渉を排除する内容の自由権を中心とし、参政権を付加するものが多かったが、第1次大戦後、社会国家的考え方から社会権的諸権利(社会保障、教育権、労働権)が加えられた。第2次大戦後、1948年の世界人権宣言を始め、人権の国際的保障が強く進められるようになった。

(宮崎繁樹 明治大学名誉教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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デジタル大辞泉の解説

じんけん‐せんげん【人権宣言】

フランス革命当初の1789年8月26日、憲法制定議会が採択した宣言。正式には「人間および市民の権利の宣言」。前文と、人間の自由・平等、圧政への抵抗権国民主権、権力の分立、所有権の不可侵などを規定した17条からなる。
世界人権宣言のこと。

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百科事典マイペディアの解説

人権宣言【じんけんせんげん】

正称は〈人および市民の権利の宣言〉。フランス革命初期の1789年8月26日憲法制定国民議会が可決したもの。前文と17条からなり,人間は生れながら自由・平等であり,人間のもつ自然権として自由・財産・安全および圧制への抵抗をあげ,さらに主権在民,自由権と法の原理,法定手続保障,思想・言論・出版の自由,武力,租税,法の前の平等三権分立財産権の不可侵などを定め,のち1791年憲法に前文として付された。
→関連項目基本的人権グージュ国民議会抵抗権フランス革命フランス憲法ラ・ファイエット

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世界大百科事典 第2版の解説

じんけんせんげん【人権宣言】

近代国家において人または国民の基本的な権利を宣言・保障する一群の成文規定をいい,多くは憲法典の一部となっている。権利宣言または権利章典ともいう。イギリスのマグナ・カルタ(1215)やのちの権利請願(1628),人身保護法(ヘビアス・コーパス,1679),権利章典(1689)は,封建領主の要求を国王に認めさせ,あるいはイギリス人の伝統的な権利と自由の尊重を要求する文書であり,人間として当然に有する人権を宣言するものではなかった。

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大辞林 第三版の解説

じんけんせんげん【人権宣言】

フランス革命当初の1789年8月、フランスの国民議会が議決した「人と市民の権利の宣言(Déclaration des droits de l'homme et du citoyen)」のこと。前文と一七条から成り、第一条で「人は生まれながらにして自由かつ平等の権利を有する」とうたい、主権在民、法の前の平等、所有権の不可侵などを宣言する。
世界人権宣言のこと。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

人権宣言
じんけんせんげん
Dclaration des Droits de l'Homme et du Citoyenフランス語

フランス革命初期、1789年8月26日、国民議会で採択され、「1791年憲法」の前文となった宣言。正式には「人間および市民の権利宣言」。根本の思想は自然法とそれに発する自然権思想で、18世紀啓蒙(けいもう)思想の影響を受け、また直接にはアメリカ合衆国の独立宣言や、その諸州の権利章典などを範としている。「市民」とは、政治的・倫理的共同体を構成する公民的存在を意味する。多くの草案を経て成立した宣言は、これを発する主旨を述べた前文と、本文17条とからなる。各条文の要点は次のとおりである。
 第1条では人間は自由で権利において平等に生まれ、かつ生きること、第2条では自由、安全や所有権、圧制に対する反抗権のごとき自然権の保全、第3条では主権在民、第4条では自由の意味、第5条から9条までにおいては法の意義、法の作成、法の前の平等、法の遵守など、第10条では宗教上の寛容、第11条では思想および言論の自由、第12条では諸権利を保障するための公権力の必要、第13条では租税の不可欠とその平等、第14条では租税に関しての権利と義務、第15条では公務員に対し行政上の報告を求める権利、第16条では権力の分立、第17条では所有権の神聖かつ不可侵であることなどが述べられている。
 人権宣言は「アンシャン・レジーム(旧制度)の死亡証書」と評されるように、近代市民社会の原理を示す不朽の文献であり、後世への影響は少なくない。[山上正太郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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世界大百科事典内の人権宣言の言及

【基本的人権】より

…政府が信託に違反して人民の権利を奪うときは,人民に抵抗権がみとめられる。世界最初の人権宣言は,1776年6月12日に採択されたアメリカのバージニア権利章典である。そこでは,万人が生まれながらにしてひとしく自由かつ独立しており,一定の生得の権利を有するとされ,そのような権利として財産の所有とともに,幸福追求の手段を伴う生命,自由の享受があげられている。…

【フランス革命】より

… 同年8月26日,それまでに達成された革命の成果を要約してその諸原理を明示するために,議会は〈人権および市民権の宣言〉を採択した。この人権宣言は,人間の自由(思想,言論,信教の自由など),権利の平等,国民主権,所有権の絶対,などを明らかにしたものであり,旧体制が消滅したことを宣言するとともに,革命の理念を明示したものであった。しかし,この宣言によって示された諸原理をどのような形で具体化するかについては,二つの方式が可能であった。…

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