世界大百科事典(旧版)内の人体内ダニ症の言及
【ケナガコナダニ】より
…本種は世界各国に分布し,日本でも全土からふつうに見いだされる。穀物,穀粉,干魚,チーズ,漬物,砂糖菓子,七味とうがらしなどあらゆる食品に繁殖し,人体内ダニ症の原因となることがある。その他新しい畳に大発生することがあり,これを室内塵とともに吸入するとダニがアレルゲンとなって鼻炎や気管支喘息(ぜんそく)を起こすことがある。…
【コナダニ】より
…皮膚炎としてバニラ皮膚炎vanillism,コプラ皮膚炎copra itch,パン屋皮膚炎baker’s itch,乾物屋皮膚炎grocer’s itchなどがあり,これら皮膚炎はバニラ豆,ヤシのコプラ,小麦粉その他の乾物を扱う人々に発生し,いずれもコナダニ類やそれを捕食するツメダニ類によることが知られている。人体内ダニ症としては消化器障害として下痢,腹痛を起こす消化器ダニ症intestinal acariasis,血尿を主徴とした腎炎様症状を示す泌尿器ダニ症urinary acariasisおよびチリダニ類とともに気管支炎あるいは喘息(ぜんそく)症状を起こす呼吸器ダニ症pulmonary acariasisなどが知られている。これらの病害はダニの種類や体の中に入る量にもよるが,ダニによる機械的刺激のほかに,抗原として作用するアレルギー反応のこともある。…
※「人体内ダニ症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」