世界大百科事典(旧版)内の人欲の私の言及
【公私】より
…このようにすでに先秦のころから公・私は問題にされたが,これが思想上の重大テーマと考えられるようになるのは,何といっても宋代の新儒教=朱子学勃興以後のことである。そこで公・私は〈天理〉と〈人欲〉の対立に組み込まれ,自分一個にかかわる欲望は〈人欲の私〉としてきびしく指弾され,〈天理の公〉(普遍的公共的規範)への復帰が説かれた。仏教もこの立場から,自分だけの救済を求めるとして批判される。…
※「人欲の私」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」