世界大百科事典(旧版)内の人痘種痘法の言及
【ジェンナー】より
…98年再び同じ実験に成功し,人工的な牛痘によって人痘に対する免疫ができることを実証した。それまでは人痘をうえつけて天然痘を予防しようとする危険な人痘種痘法が試みられていたのだから,これは,それに比べてはるかに安全な牛痘種痘法の登場であった。この成果は98年《牛痘の原因と効能に関する研究》と題して公表された。…
【種痘】より
…天然痘(痘瘡)に対する予防接種。天然痘は天然痘ウイルスの感染によって引き起こされ,高熱と全身性の水疱性の発疹を主症状とする伝染病である。免疫を有しない個体の感染率は100%に近く,感染した場合,死亡率が高い。天然痘は16世紀ころから,全世界的にみられる流行性疾患となり,この状態が20世紀の前半まで続いた。 天然痘ウイルスは,ポックスウイルス科オルトポックスウイルス属Orthopoxvirusに属し,ヒトのみを自然宿主とする。…
※「人痘種痘法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」