他人和与(読み)たにんわよ

世界大百科事典(旧版)内の他人和与の言及

【和与】より

…したがって神仏に対する寄進,血縁・非血縁者に対する譲与や充行(あておこない)なども広義の和与に属し,法的性格において共通するものがある。このうち非血縁者に対する贈与は他人和与とよばれ,他人和与の物は悔返(くいかえし)ができないという法理が公家法の中に生まれ,さらに鎌倉幕府法にも移入されて,ほぼ天下の大法として定着した。ただし幕府は〈他人〉の範囲を限定し,またときには他人和与そのものを禁止するなど,この法理に対して強い嫌悪感を示している。…

※「他人和与」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」