世界大百科事典(旧版)内の伏見院流の言及
【仮名】より
… 鎌倉時代以降は平安時代の流麗な筆致がしだいに消え,一様に肉太く力強い書体に変移し,初めて流派として法性(ほつしよう)寺流や後京極流が始まるが,熊野懐紙に遺された書風によって,12世紀初めの貴族歌人の仮名書きが知られる。13世紀後期,伏見天皇は平安時代の仮名に習熟し,復古的な流麗美で伏見院流と称された名筆で,皇子尊円親王はさらに宋・元の書風を加味して尊円流(青蓮院流)を始められた。この流は近世の御家流(おいえりゆう)の源流である。…
【伏見天皇】より
…和歌,書道にすぐれ,和歌では京極為兼を側近として歌壇を形成し,《玉葉和歌集》を勅撰させた。書道は流麗な筆跡で伏見院流とよばれ,その和歌切は広沢切と称されて尊重されている。1313年(正和2)落飾して法諱を素融といった。…
※「伏見院流」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」