世界大百科事典(旧版)内の伝統的工芸品産業振興法の言及
【地場産業】より
…これら地場産業のだいたい1/3が,江戸時代の各藩の殖産政策や藩専売制などによる歴史をもつものや,あるいはそれ以前に興っているものである。こうした古い歴史をもつものをはじめとする伝統的技法に基づく地場産業の育成・振興を目的として,1974年に〈伝統的工芸品産業振興法〉が施行されている(〈伝統工芸〉の項参照)。 地場産業の代表的な例としては,会津若松漆器産地(福島県),足利絹・人絹織物産地(栃木県),岩槻人形産地(埼玉県),燕金属洋食器産地(新潟県),輪島漆器産地(石川県),豊岡かばん(柳行李から転身)産地(兵庫県),府中家具産地(広島県),有田磁器産地(佐賀県)などがあげられよう。…
【伝統工芸】より
…伝統工芸のなかには後継者の不足,工場で大量生産される類似品との競争等から衰退してしまうものがある。日本では伝統的技法に基づく地場産業の育成と振興を目的として,1974年に〈伝統的工芸品産業振興法〉が施行された。同法は,(1)主として日常生活に使われるもの,(2)伝統的な技術技法によるもの,(3)伝統的な原料をおもに使用するもの,(4)一定地域にまとまり,ある程度の従事者をもつもの,等の基準によって〈伝統的工芸品〉を指示し,統一マークの設定,伝統工芸士の認定などによる保護・育成を企画したものである。…
※「伝統的工芸品産業振興法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」