世界大百科事典(旧版)内の佐与媛明神の言及
【松浦佐用姫】より
… 佐用姫の褶振の伝説は《奥儀抄》,《平家物語》巻三,《古今著聞集》巻五など中世の書物に散見し,これを素材としたのが能の《松浦鏡》(別名《佐用姫》)である。《曾我物語》巻四などでは姫が悲しみのあまり石になったとする化石譚をともなっており,《峯相記(みねあいき)》では姫が悲しみから走り出て播磨国に行き,死んで佐与媛(さよひめ)明神となったので,その地を佐与郡と名づけたと伝える。《肥前国風土記》では褶振の話を弟日姫子(おとひひめこ)のこととして伝えるが,これはその歌謡の〈弟姫(おとひめ)〉に引かれたもので,本来はサヨヒメであったと考えられている。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」