侵略戦争の共同謀議(読み)しんりゃくせんそうのきょうどうぼうぎ

世界大百科事典(旧版)内の侵略戦争の共同謀議の言及

【東京裁判】より

…判決本文は,英文で1200ページに及ぶ膨大なものであったが,この多数派判事による本判決とは別に,インドのパルRadhabinod Pal判事,オランダのレーリングBert V.A.Röling判事,フランスのベルナールHenry Bernard判事の各少数意見と,オーストラリアのウェッブWilliam Flood Webb裁判長,フィリピンのヘラニラ判事による別個意見書も裁判所に提出された。判決は,裁判所憲章は裁判所にとって絶対であり法廷を拘束する,〈平和に対する罪〉〈人道に対する罪〉は〈事後法〉によるものではなく,現行国際法を明文化したものである,また訴因第1の侵略戦争の共同謀議は,その目的とする支配地域に制限を付したうえで立証されたと認定するとの判断を下した。これに対し少数意見で,パル判事は,被告の共同謀議は立証されないなどの理由で,被告全員の無罪を主張し,無差別殺人政策としてアメリカの原爆使用決定の重大さを強調した。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」