世界大百科事典(旧版)内の修験聖の言及
【聖】より
…すなわち死霊の怨霊化をふせぎ,死霊から祖霊への昇華にはたらきかけ,また霊魂の行方を示し,付着した悪霊を除くなどの機能をもつことが聖の聖たるゆえんであり,仏教以前,仏教以後にあっても,これが聖の基本的な宗教機能であった。 仏教がさかんとなってからの聖を類型的にみると,山の修験聖と里の念仏聖とがあり,前者は呪術者,後者は葬祭者としての性格が濃い。治病・除災の修験聖と鎮魂葬祭の念仏聖との2類型が明確になるのは平安時代であるが,その原態は役角(えんのおづぬ)(役行者)と行基に代表されるように,すでに奈良時代にみられる。…
※「修験聖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」