世界大百科事典(旧版)内の偽幻覚の言及
【幻覚】より
…幻覚に対する確信は患者によってまちまちで,ある程度その異常性を自覚していることもあるが(脳幹性幻覚のような脳の部分的障害による幻覚),多くは幻覚を実在のものと確信している。幻聴の際に,声をきくが頭の中に感ずるだけという場合には,外部からはっきりと声をきくもの(真性幻覚)に対し偽幻覚とよんでいる。 幻聴は精神分裂病,慢性アルコール中毒(幻覚症),覚醒剤中毒に多くみられ,幻視は慢性アルコール中毒をはじめとする中毒性精神病,症状精神病など意識障害の認められる際に多く,幻触は精神分裂病,中毒性精神病(コカイン中毒),症状精神病に,幻臭は中毒性精神病,症状精神病,精神分裂病,癲癇(てんかん)発作,自己臭恐怖者に,幻味は中毒性精神病,精神分裂病,癲癇発作に,体感幻覚は体感異常症,鬱(うつ)病,精神分裂病にみられる。…
※「偽幻覚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」