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先制不使用 せんせいふしよう non‐first use

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知恵蔵2015の解説

先制不使用

相手方の核攻撃に対する反撃の場合を除き、核兵器を使用しないという核保有国の政策。通常戦力、化学・生物兵器による攻撃に核兵器では応酬しないことで、核兵器の役割を核対核に限定することが目的。1980年代、マクナマラ元米国務長官ゴルバチョフ元ソ連書記長らが提唱。しかし米国では、冷戦期にはソ連の通常戦力による攻撃に対して、核兵器の抑止効果があるという戦略が支配的だった。また冷戦後も、通常兵器では撃破できない敵や生物・化学兵器による攻撃への報復などに、核使用を想定する考え方が根強い。さらに米ブッシュ政権は、拡散対抗措置として、大量破壊兵器の保有国・開発国の核関連施設などに対する先制攻撃のため、小型核兵器を含む兵器体系を開発中である。冷戦後のロシアは、通常戦力の低下などから先制不使用を採用していない、中国は先制不使用を宣言している。

(坂本義和 東京大学名誉教授 / 中村研一 北海道大学教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

せんせい‐ふしよう【先制不使用】

核の先制不使用

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知恵蔵miniの解説

先制不使用

自国や同盟国が核兵器による攻撃を受けた場合に限り、その敵に対する核兵器の使用を認めること。略称・NFU。1980年代に、当時の米国マクナマラ国務長官やソ連ゴルバチョフ書記長らが、核軍縮に向けた理念・政策として提唱した。しかし、核戦力の保有による抑止力が、生物・化学兵器など甚大な被害をもたらしうる攻撃に対して機能しなくなるとの考えは根強い。2016年8月現在、核拡散防止条約(NPT)で核兵器保有が認められている米国・ロシア・フランスイギリス・中国のうち、中国のみが先制不使用を宣言している。16年8月12日には、米国のオバマ大統領が先制不使用の宣言を含めた核軍縮策を検討していることが報じられた。

(2016-8-18)

出典|(株)朝日新聞出版発行
(C)Asahi Shimbun Pubications Inc
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