世界大百科事典(旧版)内の全国労働取引所連盟の言及
【サンディカリスム】より
…これらの労働者の生活水準は地域と職能によって多様であり,当時西欧諸国で普及しつつあった法制的措置による労働条件改善に期待することができず,むしろ個々の職場で,自己の有する高度の技能を武器として,直接に経営者に対峙する闘争形態をとらせた。 こうした状況のもとでサンディカリスムの基礎を築いたのは,92年に生まれた全国労働取引所連盟であった。これは元来,1886年に結成され,ゲード派の指導下にあった全国労働組合連盟に対抗して,ブランキ派,アルマーヌ派などの活動家によって結成されたものであったが,ゲード派が議会活動による労働立法制定を企図したのに対して,この組織は地域の実情に応じて労働者を職能別に組織,その職場闘争を支援していた労働取引所を全国的に組織し,その育成を図ることによって歴史的条件に合致する運動を展開したのであった。…
※「全国労働取引所連盟」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」