世界大百科事典(旧版)内の八十四調の言及
【七声】より
…雅楽では五声を正声と称して重視したが,俗楽は七声も用い,六朝時代後半に西域楽の影響を受けた俗楽,胡楽では七声は頻繁に用いられた。亀茲の蘇祇婆(そぎば)が北周代に伝えたインド系の七調は七声組織に基づくと考えられ,それを理論的に発展させたものが隋の鄭訳の八十四調であり,唐の俗楽二十八調はこれを整理したものである。七均(7組の7音音階)上にある宮・商・角・羽をそれぞれ調首とするものが二十八調であって,後世の俗楽に大きく影響したが,近世の中国の調では五声が用いられることが多い。…
【調】より
…こうして均は12均ありそのすべてに7調を生ずると84調が得られる。この八十四調の理論は,亀茲(きじ)の楽人蘇祇婆(そぎば)がインド起源の七調理論を中国にもたらし,それに基づいて隋の鄭訳が582年(開皇2)に雅楽のために宮廷の楽議にはかったものである。しかし,実用に移したのは唐代からであり,さらに実際に用いられた調はこれより少ない。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」