世界大百科事典(旧版)内の公法的訴権論の言及
【訴権】より
…19世紀中ごろになり,ウィントシャイトは,アクティオから,相手方に対し作為不作為を要求する権能を抽出し,これを請求権と名づけ,この請求権概念を中心とする実体法の存在を論証した。これに対し,アクティオには,なお私人の裁判所に対する権能,つまり公権としての性質が存することが指摘され,ここに,実体法と訴訟法の分離と,公権としての訴権の観念(公法的訴権論)の萌芽が見られた。また,制定法上債務不存在確認訴訟が導入され,そこでは,訴権を派生させる私権がないから,私法的訴権論は維持できなくなった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」