世界大百科事典(旧版)内の再現前化の言及
【表象】より
…無機的物体を構成する単子において働いている錯雑し混濁した表象は〈微小表象〉と呼ばれるが,精神的単子にあっても熟睡中や失神時にはこうした意識化されない微小表象が働いており,それによって意識の連続性が支えられていると考えられている。 上記のようにラテン語のrepraesentatioはもともとは対象の〈再現前化〉を意味していたのであるが,なぜそこに知覚表象までが含まれることになったのか。中世のスコラ哲学にあっては,知覚とはそれ自体で存在する実体=基体subjectumがわれわれの心に“影を投ずるobjectare”ことであり,そうして生ずる投影像objectumが観念だと考えられた。…
※「再現前化」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」