六訂版 家庭医学大全科 「処女膜閉鎖」の解説
処女膜閉鎖
しょじょまくへいさ
Imperforate hymen
(女性の病気と妊娠・出産)
どんな病気か
処女膜に開口部がなく閉鎖している場合をいいます。
腟は、胎児発生の過程で将来子宮・卵管に発育するミュラー管の末端部の細胞と、それに接する部分の
この時点では腟腔と尿生殖洞は処女膜により分離されており、その後、処女膜が破裂します。この過程に障害があると処女膜閉鎖となります。
症状の現れ方
通常、卵巣や子宮には異常を認めないため、思春期に月経が発来すると、月経血が腟内にたまって処女膜は青紫色に
診断と治療の方法
新生児期の診察で処女膜閉鎖を疑われることもありますが、腟管の状態まで診断することは不可能であり、また、その後自然に開口することもあるので、とくに処置は行いません。大部分は思春期に前述の症状を来して診断されます。
治療としては、処女膜を十字あるいは輪状に切開して、切開
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報