世界大百科事典(旧版)内の分別縄の言及
【便所】より
…家屋は多く南面し,便所は一般に家屋の裏の北側に設けられたことから,雪隠の語が近世に広く普及し,今も方言として残っている。また便所の形式には,貯留式のほか水洗式や砂雪隠などの乾燥式のもの,さらに南島にみられるブタ小屋兼用のもの等があるが,農家では糞尿処理と肥料貯蔵から大きな貯留式の便所が屋外別棟に造られ,便壺に落ちないように梁から〈分別縄〉などという縄をつるした。便器も陶製のものが一般に普及したのは明治以降で,かつては木製のものが多く,単に穴をあけたもの,箱型,前立やふたがついたもの,じょうご型,桶に板を渡したもの等がみられた。…
※「分別縄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」