世界大百科事典(旧版)内の分別蒸留分離法の言及
【同位体】より
…電解分離は,33年アメリカのG.N.ルイスらが古い電解槽の水を連続的に電解して少量の重水を得たのに始まり,現在でもこの方法が用いられている(軽い同位体ほど速く電解されるので,重水が残る)。蒸気圧または沸点の差を利用して同位体を分解する分別蒸留分離法では,一般に重い同位体を含む分子ほど沸点が高いことを利用しており,37年オランダのケーソムW.H.Keesomらがネオンの同位体分離に,アメリカのH.C.ユーリーらが液体水素の分別蒸留により重水素の濃縮に成功したことに始まる。遠心分離機内に少量の液体を入れると,軽い同位体が気体となって回転軸付近に集まるので,これを利用して蒸発遠心分離法が開発され,35Clと37Clが39年ビームスJ.W.Beamsらによって初めて分離された。…
※「分別蒸留分離法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」