世界大百科事典(旧版)内の初期肉筆浮世絵の言及
【風俗画】より
…〈浮世又兵衛〉こと岩佐又兵衛は,こうした風俗画の新しい動向に深くかかわったらしい。元和・寛永期の風俗画は,次期の浮世絵と密接な様式上のつながりをもち,初期肉筆浮世絵と呼ばれることもある。
[浮世絵]
初期風俗画は,17世紀後半に入ると,徳川幕藩体制の整備を反映して,おとなしい表現になるが,寛文期(1661‐73)のころに上方,江戸で行われた美人の一人立姿は,江戸の菱川師宣(もろのぶ)の考案によって,一枚摺りの版画として普及し,ここに浮世絵美人版画の誕生をみた。…
※「初期肉筆浮世絵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」