前の魚(読み)まえのうお

世界大百科事典(旧版)内の前の魚の言及

【タイ(鯛)】より

…料理としては刺身,塩焼き,潮汁,ちりなべ,蒸物,あら煮など,頭やあらまでを用いてさまざまに使われるが,1785年(天明5)刊の《鯛百珍料理秘密箱》には同工異曲のものが多いとはいえ,99種の料理が紹介されている。産地としては古来摂津西宮(現,兵庫県西宮市)や播磨の明石(現,兵庫県明石市)などが有名で,西宮の海,あるいはより広く大阪湾を含めた海域でとれたものは西宮戎(にしのみやえびす)(西宮神社)の前の鯛の意で,〈前の鯛〉〈前の魚(うお)〉と呼ばれて珍重された。なお,江戸には〈活鯛屋敷(いきだいやしき)〉と呼ぶ施設があった。…

※「前の魚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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