世界大百科事典(旧版)内の労働思想の言及
【労働】より
…富や財産というものが,王侯貴族や教会などの独占物から商人や企業家の活動をとおして作りだされるものに移行していく過渡期に,私有財産(〈私有財産制〉の項参照)を個人の労働と勤勉の産物として説明する思想があらわれる。この思想は骨組みにおいて古代からの労働思想を正確にひきついでいる。すなわち,つらい苦しい労働を営々と行う者に神は恵みをたれるという思想が,つらい苦しい労働に耐え勤勉に励むものが富を形成する,したがってそれが彼の私有財産であることは正当であるという考えに発展するのである。…
※「労働思想」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」