労働疎外(読み)ろうどうそがい

改訂新版 世界大百科事典 「労働疎外」の意味・わかりやすい解説

労働疎外 (ろうどうそがい)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の労働疎外の言及

【疎外】より

…これは,ヘーゲルが疎外概念を確立したときにすでに設定されていた〈人間の個的自己の本質が共同性になる〉という,自己矛盾的構造が解体されて,疎外概念そのものの自己矛盾的な用法となったと見ることもできる。物象化【加藤 尚武】
【労働疎外】
 人間の労働は本来,自己の主体的・創造的エネルギーを発揮して自然に働きかけ,その工夫と努力が対象化された生産物の他人による享受を通して,人間が共同的な存在であることを確証する営みである。しかし賃労働を基礎とする資本主義の下では,生産手段と生産物は資本家の所有に属しているため,労働の成果は労働者を支配する新たな資本の蓄積に寄与し,労働の過程は物的資本としての機械に強制された苦役となる。…

※「労働疎外」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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