世界大百科事典(旧版)内の労務供給の言及
【労働者供給事業】より
…他人に使用させる目的で,供給契約に基づいて,労働者を提供することを労働者供給といい,これを業として営むのが労働者供給事業である。 近代的な雇用関係においては,労働者と使用者の両当事者が自由な意思に基づいて直接,雇用契約を結ぶことを原則としているが,第2次大戦前の日本においては,職業紹介法(1938公布)がその8条で労務供給事業規則の規定にのっとり,地方長官の許可を得て労務供給事業を行うことができるとしていたこともあり,土木・建設,運輸関係などの職種を中心として広範な労務供給が存在した。 こうした戦前の労務供給は中間搾取や強制労働など非近代的な労働関係の温床となっていたため,戦後,1947年に制定された職業安定法においては次のような例外を除いて,職業紹介や労働者供給を民間で行うことを禁止した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」