《北碑南帖論》(読み)ほくひなんじょうろん

世界大百科事典(旧版)内の《北碑南帖論》の言及

【書論】より

…一方,清朝の後半になると,考証学の一分野として金石学が発達するに伴い,碑学派の書が勃興した。この派の書論として,まず阮元(げんげん)が《南北書派論》《北碑南帖論》を書いて,書に南北の別のあること,漢・魏以来の書の正統は,南朝の法帖ではなく北朝の碑碣(ひけつ)によって伝えられたとした。この説は包世臣の《芸舟双楫》,康有為の《広芸舟双楫》などによって多少の修正を加えられながら受けつがれ,日本の近代書道にも大きな影響を与えた。…

【碑学】より

…鄧石如(とうせきじよ)は篆隷(てんれい)の書法をよくし,碑学の開祖とされる。当時,書を学ぶ者に大きな刺激を与え,北朝の碑が重んじられる端緒を開いたのは,阮元(げんげん)の《南北書派論》と《北碑南帖論》である。彼は南帖と北碑とをはっきり二つの系統に分け,北碑の方が刻した当初の筆致を伝えていて正統であるとした。…

※「《北碑南帖論》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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