世界大百科事典(旧版)内の十念授与の言及
【十念】より
…この十念を,唐の善導は《観無量寿経》の〈至心に声をして絶えざらしめ,十念を具足して南無阿弥陀仏と称す〉の文によって十声の称念と解し(《観経疏》),法然も〈声はこれ念,念は即ちこれ声〉とのべ(《選択(せんちやく)本願念仏集》),十声ととらえている。浄土宗や時宗では,十念授与といって,僧が信者に十念を授けて阿弥陀仏と縁を結ばせる。僧と信者が同時に10ぺん唱えるのを同称十念といい,またさきに僧が1ぺん唱え,つぎに信者が1ぺん唱え,相互に唱えあって10ぺんめで同時に唱え終わるのを切(きり)十念という。…
※「十念授与」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」