千里ヶ竹(読み)せんりがたけ

世界大百科事典(旧版)内の千里ヶ竹の言及

【国性爺合戦】より

…明国が韃靼(だつたん)国に攻められ,壊滅の危機に至ったとき,明朝の遺臣鄭芝竜(老一官)と平戸浦の日本婦人との間に生まれた和藤内という青年が,父母とともに大陸に渡って明国の復興をはかる。千里ヶ竹で猛虎を退治し,老一官の娘錦祥女(きんしようじよ)と母の命を賭した行為によって錦祥女の夫甘輝(かんき)を味方にし,九仙山の合戦などで勝利をおさめ,逆臣李蹈天を討つ。《今昔操年代記》に〈竹田出雲頓知発明より国性爺合戦といふ浄るりのおもひ付,門左衛門老功の一作〉とあるように,衆知を集めてつくられた,唐風描写のエキゾティシズムと,伊勢神宮の神威を強調するナショナリズムを交錯させ,大仕掛けのカラクリを採り入れたスケールの大きな作品で,近松時代浄瑠璃の代表作。…

※「千里ヶ竹」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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