世界大百科事典(旧版)内の単純酩酊の言及
【酒】より
… 酩酊も,その酔い方が異常なときは,場合によって刑事上の責任能力を喪失または減少させる場合がある。これを単純酩酊に対し異常酩酊と呼ぶが,異常酩酊はさらに量的な異常を伴う複雑酩酊と質的な異常を伴う病的酩酊とに区分される。一般に,前者は心神耗弱(刑法39条2項),後者は心神喪失(39条1項)にあたると解されている。…
【酩酊】より
…つまり,日常作用している知的なブレーキが麻痺したことによる,いわば解放された現象であるといえ,アルコールが中枢に興奮的に作用したためではない。
[酩酊の種類と血中アルコール濃度]
酩酊はその状態によって,普通酩酊(単純酩酊,尋常酩酊ともいう)と異常酩酊に大別される。 普通酩酊は,飲酒にしたがい,酔いの進行が段階的に進み,軽度の抑制消失から運動・言語障害,さらに睡眠へと移行するもので,いわゆる〈泣き上戸〉〈笑い上戸〉などの区別はあっても,急激な興奮があるとか,状況認識の喪失などを伴わず,後に飲酒時の状況の追想がだいたい可能なものをいう。…
※「単純酩酊」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」